Eric Carle 『Dream Snow』Picture book

Embrace the moment.(いまというひとときを大切に)

エリック・カール『ゆめのゆき』。

「やさしく、つつまれる」お話です。

小さな農場でおじいさんは、5匹の動物を飼っていました。
そこで、動物たちに、イチ(One)、ニィ(Two)、サン(Three)、シィ(Four)、ゴー(Five)という名前をつけました。

おじいさんは、毎日、一生懸命、イチ、ニィ、サン、シィ、ゴーの世話をしました。
えさをやり、そうじをして、夕方仕事がぜんぶすむと、 じぶんの家にもどりました。
そして、いちばんお気に入りの椅子にすわって、 あついミントティーをのみ、はちみつをぬったパンをたべました。

ある晩、その椅子にすわっていると、 とても、気持ちがよくて眠くなってきました。

「あーあ。」おじいさんは、あくびをしながら、つぶやきました。
「もう、クリスマスだというのに、まだ、雪がふらないなぁ。」 それから椅子にすわったまま、眠ってしまいました。

夢の中で 雪がふってきました。キラキラ光る雪です。
雪は白い毛布でおじいさんをやさしくおおいました。

The snowflakes gently covered One with a white blanket.

雪は白い毛布でイチをやさしくおおいました。

雪は白い毛布でニィをやさしくおおいました。

雪は白い毛布でサンをやさしくおおいました。

雪は白い毛布でシィをやさしくおおいました。

雪は白い毛布でゴーをやさしくおおいました。

夢からさめたおじいさんが、窓の外をみると、雪がつもっていました。
夢の雪ではなく、本当の雪です。 おじいさんが、いねむりをしている間に雪が降っていたのです。
イチ、ニィ、サン、シィ、ゴーも、納屋でぐっすり眠っていました。

「あーそうだ!もう少しで忘れるところだった」
おじいさんは、大急ぎでオーバーを着て、手袋をはめ、 箱をもち、袋を背負って外へでました。 動物たちは目をさましました。 おじいさんは何をするのでしょう!

おじいさんは木をかざりおわると、大きな声でみんなに言いました。 メリークリスマス!

Merry Christmas to all!


静かにじっとしているとき、空気につつまれます。
声に出して読むとき、声につつまれます。
ねむりの中で、夢につつまれます。

「じっとする、を学ぶ」とは、包まれる実感を思い出すことです。

The moment embraces you.(その一瞬につつまれる)

「空気に包まれて、忘れていた」じぶんにあとから気づく

緑に包まれて

出典・参照:Eric Carle 『Dream Snow』、エリック・カール『ゆめのゆき』

エリック・カール