メタファーをご存知ですか。
作文を書くときの「比喩」表現のこと?いえいえ、メタファーは表現の工夫だけではなく、物事を知ろうとすることです。
見えないものを、見ようとすること。ふれられないものに、触れようとすること。直接感じられないものを、間接的に感じられるようにするための方法です。
何かに見立てたり、たとえたりして、見えるものに置き換えることです。知っていることを素材にして、そこから想像することです。
想像とは、じぶんと結びつけるふるまいを演じることです。そのために、道具がいります。それが、ことばの働き、メタファーです。
ジョージ・レイコフさんは、このように言います。
「人間の概念体系は、本質的にメタファーからなっている。理解は想像力を働かせることによって、ある種類のものを他のある種類のものにもとづかせることによって得られる。メタファーは想像力を働かせた理性活動である。」
エンパシームは色のつぶに見立てた、時空。
エンパシームは、共感という心の働きの要素になる、体験の場を写したもの。心の表れを見える形に表現して、それを使用したり、共有したりすることのできるコンセプトです。
色と記号のついた小さな「つぶ」のメタファーで表しています。その「つぶ」は、じぶんの小さな時間・空間を記憶するカプセルの働きをします。
「今を生きる」ということばは知っていても、それをイメージして、みんなでわかちあえるようにするには、メタファーがいります。ありがたいことに、つぶのメタファーは、世界中で、親しまれている、なじみのあるもののひとつです。
Practice Empathemes.(エンパシームをつかってみよう)
出典・参照:ジョージ・レイコフ『レトリックと人生』、『英プラガイド』 エンパグラフを楽しもう