I am a piece of the universe. (宇宙のひとつぶ)
宇宙にあるすべての物体は、共感によって結びつけられている。
ゴットフリート・ライプニッツは言いました。
宇宙は、共感の結びつきでできている、と。
そこから出発する方が、わかりやすいかもしれません。
つながりあう宇宙の中に、私たちは生まれてくるのです。
ライプニッツは、宇宙の、これ以上、わけられない最小の単位をモナドと呼びました。
どんなイメージでしょうか。
魂みたいなものか、エネルギーみたいなものか、表象する微小なピースか。
何かにたとえないと、想像しづらいですね。
私たちは、みな、モナド。小さなじぶん。
人間の自分、「私」ではありません。宇宙のあらゆる物事のじぶんです。
その中での、じぶん。牡蠣でもミミズでも砂でも岩も、モナドのじぶん。
共感で結ばれている自他を自覚するじぶん。
そのじぶんの存在を自覚すること。
山内志郎さんは、このように言います。
「自分の中にありながらも意識されることなく、せいぜい得体のしれないものとして、ぼんやりとした暗闇にしかみえないものだが、そういったくらいの領野を背景・地平としながら、そこにうかびあがってくる、際立った領野が、自覚つまり自分ということ。この自覚こそが、自分が世界にただひとりしかいないことをつげるもの。」
頭で理屈を考えようとしても進まないことも、共感の心で受けとめると、腑に落ちるかもしれません。
じぶんもつながりあったモナドのひとつなんだ、と。
I am the universe.(じぶんが宇宙)
出典・参照:ライプニッツ『モナドロジー』、山内志郎『ライプニッツ』、Pauline Phemister 『Leibniz and the Environment』Stanford Encyclopedia of Philosophy、以下のエンパレットなど