Everything we do is interconnected.(人間のすることはすべて相互にむすびついている)
梅の花、桜の花、アジサイの花。
植物は、みな、いっせいに花を咲かせます。
藤の木も、野花も、ブナの林も。
みな、根をからみあわせたりしません。
自然の世界は、みな調子をあわせて生きています。
自他をわけへだてず、共に。
同じように、人間も実は、じぶん自身のなかに、同調するしくみを持っています。
人間のおこなうことはすべて相互に結びついている。
ウィリアム・コンドンの冒頭のことばを引用して、有馬道子さんは、こう言います。
「通常の行動における身体とことばと脳のリズムは、すべで結びついている。
コンドンは、それを「自己同調(Situation Synchrony」と呼んだ。
脳のリズムと身体の活動状態の関係(体温・睡眠・覚醒)も、話している人の単音・単語・フレーズも互いに同調している。
それは、まばたきやその他の身体の動きとも同調している。
このようなリズムの同調は、単に同一個人における自己同調だけでない。
コミュニケーションをとろうとする他の人との間や、その人がおかれた環境としての自然との間においても生じる。
日常生活の中で、相手やその場の雰囲気によって、行動のリズムを無意識にあわせている。」
人間も自然の一部です。
でも、ふだんは気づかないことばかりです。
いちばん身近な自己同調は、呼吸です。
We live in synchrony.(調和して生きている)
身体の内と外をつなぐ呼吸。
宇宙のリズムとの同調をはかっています。
呼気にのって身体から紡ぎ出されることば。
そのリズムで身心を整えてくれます。
出典・参照:有馬道子『ことばと生命』、以下のエンパレットなど