Empathemian, Sunnyvale, California

Count one. (ひとつ、と数える)

ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー。

皿の上の果物を足すと、全部で何個ですか?

ちがう果物の実を「足す」の?
ラズベリーの実はやわらかいので、半分にわれて数が増えたら?
全部つぶしてミックスジュースにしたら?

学校で先生に、「まじめにやりなさい」と言われそう?
テストだとバツをもらうかも?

でも、考えてみると不思議です。
なぜ、ちがうものを足すことができるのでしょう?

私たちは、視覚、触覚、味覚で、ものの違いを知っています。
その一方で、そういう小さいことは、いったん忘れて、つぶのような「もの」として、抽象化する能力も備わっています。
ふだん、あたりまえのようにしている足し算は、「わけへだてをせずに、おなじものとして考える」ことなのです。

スタニスラス・ドゥアンヌさんは言います。
「人間が生まれ持った感覚には、視覚、嗅覚、聴覚、触覚のほかに、数覚(Number Sense)がある。」

「多い・少ない」「速い・遅い」といった量的な感覚は、人に限らず、動物にもあります。
人間は、さらに高度な能力を高めてきました。

それは、まとまりを「もの」として数える、という抽象能力です。
3つ連続して数えられたら、このままいけば、キリなくできる、と想像できること。
「無限」を直感的に感じられるのは、とても高度です。

私たちは、いろいろと工夫をして、「かぞえられる」のです。
この力を活かさない手はありません。

想像の数、記憶の数、ことばの数。
共感の数もかぞえられます。

エンパシームは、数えられるひとつの単位です。
エンパレットの数も、シードの数も、ディードの数も、みな、かぞえられます。

かぞえることは、味わうこと。
生を感じること。

Count Empatheme.(エンパシームの数をかぞえてみよう)

Count your Seeds for today.(今日のシードをかぞえてみよう)

「ひ、ふ、み。」

「かぞえるように生きると確実に変わる」

「いのちは時間」

出典・参照: Stanislas Dehaene 『The Number Sense: How the Mind Creates Mathematics』『Consciousness and the Brain: Deciphering How the Brain Codes Our Thoughts』、スタニスラス・ドゥアンヌ『数覚とは何か?』 『意識と脳』

Stanislas Dehaene