Where is your mind?(精神ってどこにありますか?)
グレゴリー・ベイトソンはこう言います。
「精神とは、相互作用する構成要素の集まりである。
物事の関係、相互作用の連続が、精神である。
世界は、結びあわせるパターンのことである。
パターン同士が結びあって、パターン間のパターンができる。」
精神は、人間の頭の中にあるのではない、と言われるとはじめ驚きますね。
でも実は、人間の心(mind)は、人間の外側にある自然界が映し出されているのです。
ベイトソンは、人間だけが、精神的に生きているのではない、とも言います。
植物も、じぶんの物語をつくって生きている。
そのように考えたら、まわりの世界に、親しみが感じられてきます。
私たちは、「人間が」という、自分中心的なものの見方に慣れています。
でも、人間だけが、世界を見ているわけではないのです。それどころか、人間の目に見えないものは切り捨てているわけですから。
見る前に、見えなくなっていることばかりかもしれません。
アニマル(animal)ということばは、もともと、動物のことではなく、「こころ(アニムス)を授かった」
という意味でした。
すべての生きものが、アニマルです。
いえ、すべてのものごとが結びあい、関わっている世界そのものが、精神なのです。
ベイトソンは、言います。
「現在がいかにして未来につながっていくかについて、われわれの知識はあまりにも貧弱である。」
私たちには、「しぜんに共感できる」という力があります。
本当は、なにもむずかしいことはありません。
なんでもじぶん中心にみることを、いったん忘れれば、おなじ世界ががらりとちがって見えてくるはずです。
You can always see things differently.(いつだって、見方を変えることはできる)
出典・参照: グレゴリー・ベイトソン『精神と自然』、以下のエンパレットなど