Empathemian『Resilience』

You can’t buy ability.(能力は買えない)

英語が話せない。聞き取れない。

世の中には、「○○が足りない。だから、これをやれ」という解決策があふれています。

単語を覚えよう。
発音を直そう。
シャドーイングをしよう。
英語コーチングを受けよう。
AIを使おう。

うまくいかなければ、また別の解決策を探します。

しかし、その「解決策」は、何を解決しているのでしょうか。

ことばは、知識だけではありません。相手の声をその場で受け取り、意味をつくり、声として返す。リアルタイムの音声認知・再現力が土台です。

私たちは母語なら、その土台を幼いころにつくっています。幼児は、大人ほど多くの語彙や知識をもっていなくても、ことばを聞き、まね、応じながら、新しいことばを次々に身につけていきます。耳から入った音をリアルタイムに認知し、再現する土台があるからです。

ところが英語では、その土台を十分につくらないまま、単語や文法、読み書きを積み上げようとします。土台なしに、その上にあるものを増やそうとしているのです。

First Things First.(まず、土台から)

そして、そもそもの問題は、その一つひとつより手前にあります。

その土台を、どうやってじぶんで育てるのか。じぶんでやって、残し、比べ、気づき、次へつなげる。能力をじぶんで育てるための、プラクティスのしくみそのものがないのです。

だから、聞こえない原因がわからないまま、また別の教材、別の方法、別の解決策を探します。

教材も、コーチも、AIも役に立ちます。しかし、能力そのものを与えることはできません。能力を育てる原因は、じぶんの内側につくらなければならないからです。

聞く。まねる。声にする。残す。比べる。気づく。そして、もう一度やってみる。

その小さな循環を毎日くり返すことで、聞く力も、話す力も、じぶんで身につける力も育っていきます。

Build the practice within.(プラクティスを、じぶんの内側に築く)

作(文・挿絵・声に出すことば・声):坂口立考
出典・参照:以下のエンパレットノートなど