
Embrace defeat. Return to your practice.(敗北を受け入れ、プラクティスに戻れ)
あなたは、いま、表彰台を見つめています。
あと一歩、届きませんでした。
がんばった。
残念。
くやしい。
その悔しさは、相手にも、審判にも、運にも、自分自身にも向けられています。
慰めてくれる人がいます。
励ましてくれる人がいます。
解説する人もいます。
⚫︎ 相手が強かった。
⚫︎ 世界との差があった。
⚫︎ 経験が足りなかった。
⚫︎ 体力や素質の差が出た。
⚫︎ メンタルの差が出た。
けれど、これらは、起きた結果をあとから説明することばです。
「相手が強かったから」負けた、「経験不足だから」だから負けた、と言うたびに、原因について考えること自体があいまいになります。
結果を説明する理由と、次の結果を変える原因は違います。
原因は、試合のあとにつくられるものではありません。
試合の前に、すでにあります。
何を、どのように、どれだけ、どんな状態でプラクティスしてきたか。
その過程で、いま、どんなことばとふるまいを身につけているか。
原因は、毎日のプラクティスの中にあります。
敗者とは、負けた人ではありません。負けた自分を認めた人です。
負けたと知ることではない。
自分が弱いと決めつけることでもない。
いままでのプラクティスでは届かなかった、と引き受けること。
敗北という出来事ではなく、敗者の自覚を持った人だけが、次の勝者になれます。
敗者になった自分を受け止め、そこからもう一度、歩き始めることです。敗者になることは、勝者になるための必要条件です。
ただし、人を育てるのは敗北そのものではありません。敗者になった自分から、どう立ち直るかです。
立ち直るとは、急に強くなることでも、気持ちを奮い立たせることでもありません。
いつもの場所に戻り、いつものプラクティスを始めることです。
プラクティスは、勝っている時だけのものではありません。負けて、何をしたらよいかわからなくなった時にも、自分を迎え入れ、次の一歩を与えてくれます。
いつものプラクティスに戻る。そして、ふたたび挑戦する。
プラクティスが続く限り、あなたはもう、敗者ではありません。
まだ勝者ではない。けれど、次の勝者へ向かう人になっています。
Resilience. You need your everyday self to return to.(回復力ー戻る先は、いつものじぶん)
作(文・挿絵・声に出すことば・声):坂口立考
出典・参照:以下のエンパレットノートなど
「レジリエンス」シリーズ:
⚫︎ 「折れない・負けない・あきらめない」とは?|レジリエンス ①
⚫︎ 「メンタルが弱いか、弱いか」ではない|レジリエンス ②
⚫︎ 勝者は、敗者の自覚から|レジリエンス ③
⚫︎ いつものじぶんをつくる|レジリエンス ④
⚫︎ 心の免疫力をつくる|レジリエンス ⑤
⚫︎ いのちある限り、回復できる|レジリエンス ⑥
⚫︎ 心をしなやかにする手入れ|レジリエンス ⑦
