時のかけら

エンパシームは、じかんの粒。そのイメージの原初体験になったのが「矢じりとり」です。

5歳の春。小高い丘陵をのぼっていくと、雑木林があり、そこは矢じりの宝庫でした。矢じりは、その辺に散らばっているものもあれば、地中に埋まっているものもあります。土を手で集め、竹のふるいにかけると、その中から小さな石のかけらが出てきます。

私の指の先でつまむような、小さなやじりがたくさん見つかりました。小さいけれど、先が鋭く尖った針のようでした。小さな動物を射止めるための矢じりだったのかもしれません。いえ、きっとこの川の渓流でハヤやアユを採っていたのでしょう。