Practice is wisdom.(プラクティスが知恵)
フロネーシス (Phronesis)ということばがあります。
知恵の中でも特に、身をもってする体験によって培う知恵のことです。
実践の知と呼ばれますが、それは、修養の習慣によって身につける知恵のこと。
「プラクティスの知恵」、「修養の知」。
古代ギリシャのアリストテレスは、修養によって、心のバランスを保つことを説きました。
じぶんの心を落ち着けるプラクティスが修養です。
知恵を表すことばには、WisdomやIntelligenceといったことばがあります。
アリストテレスは、温和、親愛、正直、謙虚、勇気、共感をもっとも大切にしましたが、これらの徳をたばねる大きな知恵をフロネーシスと呼びました。
ものごとをよく知ること、深く知ること、ものをつくる知識も大切です。
そのためには、じぶんで身をもってやってみて、バランスをとることがもっと大切になります。
心を落ち着け、ひらき、かたよりをなくす知恵。
修養の知恵は、修養によって育つものです。何か特別なことをして得るものではありません。
ふだんの生活の中で養う、小さなプラクティスが最大の知恵です。
フローネーシスは、
芽が出て、育ち、花が咲いて実がなり、それがいのちとしてくりかえされるよろこび。
Cultivate your soil.(じぶんという土地をたがやす)
Nurture your seeds.(じぶんという種が芽吹くように)
出典・参照:アリストテレス『二コマコス倫理学』、『毎プラガイド』