Empathemian, Limhamn, Sweden

Ask yourself.(声に出してじぶんにたずねる)

プラトンは、こう名づけました。

フィロ(愛する)+ ソフィア(知)= フィロソフィア(愛知)

フィロソフィアとは、知恵を愛し、求めることです。

日本では、フィロソフィアということばに「哲学」という訳語があてられました。
明治時代のはじめのこと。それは、学問としての「哲学」です。

でも、本来のフィロソフィーは、知恵を愛し、求めるプラクティス(実践)のこと。
古代ギリシャでも、エピクテトスはこのように言っています。

あなたの哲学を「説明」するな。
哲学は、説明するものではない。「実践」するものである。

「心を安らかにする哲学」は、心が安らかにならなければ、意味がありません。

それでは、その知恵はどのように求めたらよいのでしょう?

本を読むことなのでしょうか?
いいえ。。

問いをたてること。たずねることです。

何かに気づいた時。
どんなに小さいことでも、おどろいた時。
それをまず、声にしてじぶんに質問することです。

では、おどろくにはどうしたらよいのでしょうか?

人間は、いつもの光景、いつもの仕事など、すぐにものごとになれます。
なれることにより、習慣の中で生きています。
脳は負担を減らすように働いているからです。

でも、あたりまえになれると、気づかなくなるのです。
それが定着すると、無関心になってしまうのです。

おどろき、未知のことに、心のとびらをひらいておくには?

たずねることです。(*注)

What can I do? 何ができるだろう?
Can I help you? 手伝いましょう。
Why not? なぜ、やらない?

たずねるだけで、ものごとは、やさしくなります。
そのプラクティスで、世界の見え方が変わります。

Just ask.(聞いてごらん)

(注*)博士号は一般に PhD(Doctor of Philosophy)と呼ばれます。
ここでのPhilosophyは「哲学」という意味ではなく、「なぜ(Why)を問い、深く探究する姿勢」を指します。
PhDは、どんな専門分野でも、知識と実践が統合された高度な探究レベルに達したことを示します。

知識はモノではありません。本当に「わかる」とは、それを実践できることです。
つまり、なぜそうなのかを問い、自ら確かめ、使えるかたちにしていく力が本当の知識です。

出典:『エピクテトス語録』、英語耳°トレイル®1 (30) Ask yourself. 以下のエンパレットなど

Ask yourself.

「チューブのじぶんをふりかえる方法」

「じぶんに声できいてみる」

「じぶんで考えるヒント」

エピクテトス