ジェームズ・クリアさんは、習慣づくりでもっとも肝心なことを、このように言います。
It’s not getting result. It’s becoming who you want to become.
「習慣づくりは、何かの結果をうることではなくて、なりたいとねがうじぶんになること)
どうありたいか、という心の「ねがい」が、しくみと共にいるのです。
習慣を身につけるとは、何かを得ることではなく、じぶんが変わることです。
ねがいの方向に、じぶんをしむける行動が、習慣になるのです。
自己啓発本は、書籍を売るという目的にそって、要点が整理され、全体が構成されています。
読めば何かを得られる、と思えるように書かれています。大切なことは、じぶんが変わるつもりになり、ねがいの方向を信じることです。
その心の準備をしながら、すこしずつ、プラクティスしていく必要があります。そのことを、だれも言ってはくれません。
Habits shape your identity.
(習慣が、なりたいとねがうじぶんをつくる)
Identify shapes your habits.
(なりたいとねがうじぶんが、習慣をつくる)
You become your habits.
(じぶん自身が、習慣そのものになるのだ)
Identityとは、ID(本人証明)ということばにもなっていますが、本来は、ラテン語の「くりかえされるじぶん自身」という意味です。
習慣を身につけるしくみが、じぶんをねがいの方向にみちびいてくれます。
習慣づくりは、直接何かを得ることではありません。じぶんがねがいに向かって変わることです。
エンパシームにゆだねて、草花のまわりの土を手入れするように、じぶん自身をみまもる気持ちになることが、その路をつくってくれるでしょう。
はじめから「ねがい」があるのではなく、また、はじめから「しくみ」があるのでもなく、だんだんと自然にできあがっていくものなのです。
小さなタネから、草花が育つように。
そのためには、じぶんの声で、毎日ことばにすることです。声のことばが、じぶんを育てるタネなのです。
「ルーティンのサイエンスとアート ① 作法がないとルーティンにはならない」
出典・参照: James Clear『Atomic Habits』、英プラ トレイル3 (100) Shape your habits.『毎プラガイド』