Ask yourself.(自問してごらん)
私たちは、ずいぶん小さい頃から、人に教わることを優先してきたようです。
「問題」と聞くと「答え」を教えてもらおう、というふうに。
森博嗣さんは、こう言います。
「リンゴは赤いという言葉を知ると、子供はリンゴの絵を描くときに赤いクレヨンを塗るだろう。 本当にそんな色なのだろうか。」
「どんなものにも、いろんな面がある。
一方向から眺めているだけでは本質を見極めることはできない。
また、見極める必要もない。
観察できるものを素直に受けて止め、清濁を併せ呑んで理解すればよい。」
いつもあれこれ考えを巡らす分散思考が少し役に立つ。
絶対に役に立つとか、すべてこれでいける、というものではない。
それでは「分散」の意味がなくなってしまう。」
「結論を急がず、頭をリラックスさせる時間をもつことが、まずは分散思考のための畑を耕す作業になる。
すぐに芽が出るものではない。そこはじっくりと、そしてやさしく眺めて待つしかないだろう。」
Am I relaxed? 身体の力を抜いた?
関根清三さんは、こう言います。
「哲学の創始者タレスは、水だと言う。」ニーチェは、タレスの功績は、自然の原理が「水」だと答えたことではなく、
この自然を自然たらしめている根拠が何か、問いを立てた点にこそ、あると言いました。」
問いを立てること。
問題を考えることが、基本原理。
私たちの日常も、おなじです。
じぶんに聞くことなのです。
じぶんにたずねるだけで、物事はちがって見えてきます。
どうやって?
声にだして、そのように言ってみることです。
出典・参照:森博嗣『集中力はいらない』、関根清三『倫理の探索』、英語トレイル1 (30) Ask yourself.