Carpe Diem.(カルペ・ディエム)
ギリシャの詩人・ホラティウスの詩にあるこのことば。
「今日を楽しめ、今を生きよ」という意味として知られています。
ラテン語の原文は、こうです。
「後のことを考えるのは最小限にして、今日を摘め」
こちらの方が「今を生きよ」より、直裁で明快なアドバイスのように聞こえます。
花に見立てた一日。
愛でるというよりも、摘め、という強い促しで、言います。
「今日という一日を切り取れ」と。
何もしないでも、きのうは今日になり、今日は明日になる。
私たちはふだん、そんな「途切れのない流れ」を思い浮かべがちです。
でも、それはじぶんの時間ではありません。
じぶんの内側にはっきりと、今日を切り取る姿勢を持つことではじめて、一日の実感が生まれます。
区切って、切り取る思いをカタチにするからです。
カルペ・ディエムに不可欠なこと。
それは、ひとり静かにすわることです。
身心と環境は、一体。
一日のおわりにつくる、ひと時の静穏。
その実感の切り取りがカルペ・ディエムです。
Practice Carpe Diem with Empatheme.
出典・参照: 『ホラティウス全集』、坂口立考『カルペ・ディエム』(『海の宮』掲載エッセイ)、以下のエンパレットなど