Cultivate your moment.(じぶんの瞬間を耕せ)
『生きがいについて』の中で、神谷美恵子さんはこう語ります。
「ただ、呼吸しているだけでなく、生の内容がゆたかに充実しているという感じ。
これが生きがい感の重要な一面ではないか。
ルソーは『エミール』の初めのほうで言っている。
最も多く生きた人とは、生を最も多く感じた人である。
私たちは、じぶんよりもずっと大きな「自然」に包まれています。
宇宙の一部です。
自然とふれあうことは、じぶんがつながっていることを感じること。
生きがいは、そのような小さな瞬間の中に、生まれるものなのでしょう。
多くを感じるとは、どういうことでしょうか?
こんなふうに、言えると思います。
生きているという実感の数が多い。
じぶんと身のまわりが、共に感じられる、ひと息の瞬間。
その数を、あたかも確かめるかのように、生きられたらすばらしいですね。
エンパシームは、静かに落ち着いた、小さな間(ま)をつくります。
ほとんど意識しない、自然な流れです。
思い浮かぶことばをそっとひとこと、言ってみましょう。
それだけでよいのです。
気づかぬうちにも肉声が身体に響く瞬間。
脳の中にことばのリズムが再現されています。
I am a raindrop.(雨粒のじぶん)
たとえば、挿絵の写真のような光景。
水滴に共感する、小さな瞬間があることでしょう。
あとで思い出して、ひと言。
それは、あなたのインナースピーチになります。
声のリズムのなかに、あなたの心が結びついています。
エンパシームに表れる、あなたのシード(声のつぶ)。
ひと息ごとの瞬間の数ををふりかえれば、ことばはタネとして育ちます。
そして、いつでも活かすことができます。
出典・参照:神谷美恵子『生きがいについて』、ジャン=ジャック・ルソー『エミール、または教育について』、以下のエンパレットなど