The best way to predict the future is to invent it.(未来を予測する最善の方法は、その未来を発明すること)
かっこいいことばですよね。
パーソナルコンピュータの父。アラン・ケイさんのことば。
いまから50年前、アランさんは、パーソナルコンピュータという未来を創造しました。(*注1)
現代だれもが使っているスマホはその代表です。
シリコンバレーにあるコンピュータ歴史博物館に展示された一枚のパネルに、そのことばはあります。
未来のことは、だれにもわかりません。
だからこそ、未だだれも知らないものをつくれば、それが未来につながります。
発明とは、すでにある問題を解決するアイディアではありません。
「もしこんなことができたら、それで解決できる問題を発見できるだろう。」
そんなふうに発想して、まだない問題の解決を想像し、実際につくってみることです。
発明とは、未来をつくること。
今の問題ではなく、未来の問題です。
To know the world, one must construct it.(世界はつくることで初めてわかる)
1972年、アランさんが提起した『すべての年代のこどものためのパーソナルコンピュータ』の冒頭。(*注2)
イタリアの詩人、パヴェーゼのことばが引用されています。
実は、テクノロジーの世界だけでありません。
私たちの毎日の生活にとっても、発明的な考え方は、とても大切です。
もし、〇〇ができたら?
このように言ってみるだけで、未来は変わります。
たとえば、こうです。
「もし、英語でこれができたら?」
いまできる必要はありません。
できないからこそ、そのようにじぶんに聞いてみるのです。
近い未来の話。
何の目的でするのか?は、まだわかりません。
それがあったら、未来に何ができるだろう?という発想です。
そのようにして始めるから、何かが生まれる。
未来への道をじぶんでつくっていることになります。
ところで、英語トレイル2の(60)番に、こんな会話がでてきます。
ケイ先生とは、アラン・ケイ博士のことでした。
心はタイムマシーンです。
ことばを思い浮かべるだけで、イメージが浮かびます。
冒頭のアランさんのことばは、筆者のインナースピーチです。
声で身体化したことばがインナースピーチ。
いつでも心の中から口をついて出てくるセリフ。
声が心の中に音のイメージをつくります。
イメージが音になって現れる、と言っても構いません。
きっと、アランさんもパヴェーゼのことばをインナースピーチとして身につけていたことでしょう。
出典・参照:Computer History Museum 展示、広島学院シリコンバレー研修での講話、エンパシーム英語トレイル、以下のエンパレットなど
(*注1、2)「A Personal Computer for Children of All Ages」
「人類の進化を加速させた「手で触る情報操作」子どもの創造的学習意欲を刺激するパソコンは、ここから始まった」
インナースピーチ 心の中のことばを抽出する(1)思考を形づくる内語