その場になれば、思い出す。

「ルーティンを忘れることもありますよ。」
あるテニスプレイヤーのコーチから聞いた話です。

コート、天候、対戦相手、自分の調子。いろんな状況がある。選手は状況に応じて心を落ちつけられることが大切。無意識にできるように、日々練習を積んでいる。決まった所作を繰り返して身につけることで、「覚えている」ということを忘れているかのように。それが、ルーティン (Routine) 、「作法」です。

私たちの日常にも、実は色々なルーティンがあります。例えば、歯磨き。わざわざ、覚えていなくても、忘れることはほとんどありません。覚えている、ということを忘れているぐらい、身についています。

『知魚楽』に共感

中国の古典『荘子』にこういう話があります。
荘子:魚が悠々と泳いでいる。あれが魚の楽しみ。
恵子:君は魚でもないのに、どうしてわかる?
荘子:君は僕じゃないのに、僕が魚の楽しみをわかるかどうか、わからないだろう。
恵子 :僕は君じゃないから君の心はわからない。
でも君だって魚じゃないんだから、魚の楽しみはわからないだろう。