Empathemian『A Simple Balance Sheet』

Keep your balance.(バランスを保て)

バランスシートということばがあります。

会社経営、事業運営に関わっている人にも、
経理、会計の仕事に携わっている人にも、
おなじみの会計用語、「貸借対照表」のことです。

お金の出入り、つまり「貸し借り」が左右にならべて書かれています。
左右がバランスしているか、ひと目でわかるように記された計算表。(*注1)

貸し借りは、つねにバランスしています。
つまり、出所の金額と、そのお金が使われた先の金額は、おなじということです。

会計には、バランスシートとセットで「損益計算書」があります。
こちらは、収支をみるもの。

「収入ー支出=残高」
家計簿でも、この方式で記録しますね。

バランスシートは、現在の財務状態を示すもの。
損益の収支だけでは、現在どのような状態にあるかがわからないからです。

さて、このバランスシートのコンセプト。
会計以外にも、活用するアイディアをお話します。

Empathemian『心のバランスシート』

Keep your emotional balance.(気持ちをバランスさせる)

心の活動である「感情」も、損得の「勘定」に影響されています。

「損した」と思うと、残念になり、後悔したりします。
「得した」と思うと、うれしくなり、もっと得したくなります。

あなたの損得の感じ方の「バランスシート」があったとしたら、どうでしょうか?

・なんでこんなことが起こるんだ!
・なんで、こんなことばっかり起こるんだろう。
・いつもこうなんだよな、損だなぁ。
・あんなこと、やらなきゃよかったな。
・じぶんばっかり苦労しているみたい。

でも、いつも損しているだけでありませんよね?
得していることも、おなじぐらい、あるはずです。
ところが、私たちの気分は、得することよりも、損することに格段に敏感になっています。

得していることは気にもかけず、損していることばかりを気にかけています。
心の状態が、バランスシートになっていないのです。

心のバランスシート②[だって、をやめるだけで変わる] へ続く

出典・参照:以下のエンパレットなど

ひとつひとつ、思い出して、後からじかんを生きている

(*注1)お金の出所、使われ先の二面性を捉える「複式簿記」(Double-entry bookkeeping)は、中世イタリアの商人によって発明されました。ものごとを片面だけではなく、両面で見る、というコンセプトを応用したいものです。ちなみに、簿記とは、bookkeepingという意味だけでなく、音も漢字に変えて翻訳した、秀逸なことばです。

複式簿記