モーリス・センダックの『Where the wild things are』は、長く親しまれてきた絵本です。
Wild thingsとは、正体がわからないもの、遭遇したことのない、未知のこと。
『怪獣のいるところ』という邦題ですが、いわゆる怪獣ではなくて、愛嬌のあるモンスターに出会って不思議な体験をする話です。
マックスの部屋ではたいへんなことが起きていました。
部屋は林にかわっています。マックスを迎えにきたボートにのって、
海をこえ、見知らぬもののいる土地へ。おっかない野生の生き物がいるところ。
マックスは、モンスターにおそれることなく、彼らの王様となります。
そしてお祭りです。最後、マックスは家に帰りたくなり、無事、帰宅しました。
そして、ママが残しておいてくれた夕食にありつくのです。
未知に出会うといっても、何も秘境や宇宙の彼方、物理的に目に見えない世界の探究の話ではなくて、未知はいちばん身近かなじぶんの心にあります。
それは、夢の世界です。
でも、夢は、にせものの、別世界ではありません。
夢は現実とつながっている、ほんものの世界です。
私たちはいつも、いつも、想像の世界に生きているのですから。
ところで、なぜ、マックスだけにモンスターが見えるのでしょうか?
それはマックスが、わけへだてをしない少年だからです。
おなじようなお話があります。
「わけへだてはいらない [心は自由]」は、荘子「胡蝶の夢」から着想したストーリーです。
Things happen.
出典・参照:Maurice Sendak 『where the wild things are』、「英プラ」 トレイル1(16) That’s the thing.以下のエンパレットなど