「あのぉ、今お使いの棒、何て呼ぶんですかね。それで歯をガリガリやっても、削れないんでしょうか?」
今さら、聞くのもなんだが、口をついてその質問がでてきた。何でも聞いた方がいいとわかっていても、聞くほどのことではない、という気もする。
「そうそう。みんなそう言いますね。大丈夫ですよ。歯石を取るだけ。歯は傷つけませんから。」
歯の検診のワンシーンです。歯医者さんに行った人なら、この器具が口の中で奏でる反響音をご存知ですね。
じぶんが「歯」だったとしたら?
上下の二列になり、並んで検査を受けている。
魚釣りの針のような、Jの形。カリブの海賊の手!
あれで全員がひっかかれるのだ。。
No worries.(心配いりません。)
Everybody says that.
(みんな、そう言いますよ。)
「みんな、そう言いますよ。」というひと言に、ホッとする。
みんながおなじ質問をしているのかどうかは、わからないけれど、気休めになる。
まず、気がやわらぐことが、いちばん。
なんてことはない日常のひとコマ。
いろんなところに、共感の断片がちりばめられています。
出典・参照: 『英プラ』 トレイル 1 (6) That makes sense.坂口立考『毎プラガイド』