英語サイトでもぜひお読みください。
ミッション
スマホに代表される便利なテクノロジー。私たちの日常生活は、何でも「操作して」「正しい答え」を入手できるかのような錯覚を持ってしまうほど、気づかぬうちに大きな影響を受けています。
その結果、じぶんで考え、行動する習慣を身につけることが、よりむずかしくなっています。人間とテクノロジーの溝はますます広まり、人と人との心のふれあいが希薄になっています。
いまこそ、技術に頼り切るのでもなく、敬遠するのでもない、人間に備わった力を引き出し、活かすための具体的な実現方法が望まれています。
エンパシームは、人間と機械の溝を克服し、人と人とをつないで、身近な社会に活かす方法です。だれもがエンパシームを利用、活用して、手持ちの力で社会に貢献できます。

エンパシームでふりかえる
エンパシームは、人間の自然な身体行為の流れの中に「間」をつくり、それを日々のプラクティスに活かす発明特許メソッドです。
目的を持ってがんばろうとするのに、うまくいかない、続かない。誰もが抱えている、この問題を克服するためにエンパシームは発明され、メソッドとして使えるようになりました。
声にする力、一瞬待つ力、共感する力。ふだんは気づいていない、人間に備わった力が引き出され、ひとつの自然な流れで発揮されるようにする、新しいコンセプトです。その流れにそって、短い時間、しずかにすわり、小さな「間」をつくることで、日々の習慣が身につきます。
私たちは、エンパシームをスマホアプリで無償で提供し、だれもが「小さな間をつくる・じぶんをふりかえる・人とわかちあう」習慣づくりの環境とメソッドを提供します。

エンパシームでつながる
エンパシームは、呼吸のつぎ目や静かな間あいで区切りをつけ、自然な流れで残されたふるまいを、共通の形式・単位で記録し、表現し、共有するメディアです。
後から手にとるように、ふりかえることができます。そのエンパシームを、親しい人どうしで共有することで、自然に共感の力が引き出されます。
だれでもがエンパシームを体験し、それを人とわかちあうことによって、じぶんの身近な世界に活かすことができます。また、エンパシームを科学的な研究に活かし、その実証成果を社会で活用できます。
みんなのエンパシームで「互恵協働」のコミュニティ (Empatheme Community) を広げていく、あたらしいイノベーションをおこすこと。それが私たちのミッションです。

エンパシーム・サイトを楽しもう
-
エンパレットは、1−2分で読める、短かい形式のストーリー、記事。スマホ画面でも1スクロール1回分。手のひらサイズのコンテンツです。
-
毎プラは、日常のできごとと、サイエンス、アート、フィロソフィーのことば・著作を結びつけ、写真・イラストと組み合わせたストーリーです。「毎日の、じぶんの(my) プラクティス」のために。
-
英プラの配信コンテンツ教材も、はげますことば、ひらめくことば、プラクティスのコツや秘訣がちりばめられています。
-
エンパシームアプリの「てびき」からも、日替わりの配信コンテンツにアクセスできます。
-
検索ボックスで、ライブラリーからエンパレットを検索することができます。思いつくことば、ひらめいたことばを入れてみましょう。
現在、エンパレットは、400を超えるライブラリーです。日々加わっていきます。リソースとして自由に活用してください。
また、英語サイトは、日本語の読者にもわかりやすいように制作(*)しています。新しいコンセプトやアイディアについては、英語で読んでみるとより理解が深まります。ぜひ、あわせてご覧ください。(*Readability わかりやすさの指標をふまえて)

英語サイトでもぜひお読みください。

エンパシームへの路
私は、スマホ登場以前より携帯、スマートフォンの発案・開発に関わりました。全世界にむけ、XPERIAシリーズを含む200機種、5億台の商品、技術開発を指揮、事業・経営の責任者をつとめました。私はそこで、技術だけではたどりつけない「人間とテクノロジーの溝」に気づきました。そして、その溝は、人間に備わった力を引き出すことによってしか、克服できないことを痛感したのです。
2012年、米国シリコンバレーにSomniQ, Incを設立して以来、従来とは異なる総合的なアプローチを独自の研究開発によって模索してきました。人間と機械が共に働き、自然な流れをつくることで、ふだんは気づいていない人間の力(声にする、間あいを入れる、相手に共感する)方法「エンパシームメソッド」を、広く活かす方法を追い求めてきたのです。
8年あまりの研究開発・制作をへて、米国、日本で発明特許を取得しました。これにあわせて、音声・言語・心理・哲学の研究をもとに設計、著作・制作を手がけ、私自身の30年余の実体験をもとに構想し、多くの協力・参加をえて実現したものが英プラ、毎プラです。
2020年9月より、エンパシームメソッドに基づく「英プラ」(英語と日々の習慣を身につける)を主宰。英プラをはじめとして、だれもが日々の「小さなプラクティス」で、身近な世界に関わり、助けあうことができます。みんなのエンパシームで社会が変わるー新しいイノベーションをめざしています。
ここ至るまでには、多くの失敗と苦難、そして葛藤がありました。が、エンパシームのおかげで、毎日、じぶんにむけて声にすることで、じぶんの使命に気づきました。それは、現代生活においてこそ、技術と日常の実践をしっかりと結んで、共感のつながる、あたらしい路をひらくことです。「毎プラ」も「英プラ」も、そこから生まれてきたものです。

声のことばが希いになる
実は、私には長い間、じぶんでも気づいていなかった「希い」がありました。
20歳の時、父が病気で不随になり、声を発することができなくなりました。
私は無力感に苛まれながらも、父が他界するまでの5年間、「ひらがな文字盤」を使い、手と息とまなざしで、ふれあうことを学びました。これが「エンパシーム」の原点です。
そのことに気づいたのは、10年前に、姉が急逝したことです。開発した新しいスマホを世にだしている間に、いちばん身近で大切な人がある日突然、消えてしまいました。ネットスマホ社会の「希いの場」という意味あいをこめ、スマホを「エクスペリア」と名づけた自分の思いとは裏腹に、私は何ひとつ、姉の助けになることができませんでした。その喪失感と挫折感に苦しんだことで、私ははじめて「存在のありがたさ」に気づきました。
そして、4年前、母の臨死がありました。前例のない「日々の習慣を身につける社会事業」の応援者であり協力者である母を、いったん失いました。が、救命で蘇生しました。母とわかちあうエンパシームによって、私はじぶんの使命に気づいたのです。
私たちは、じぶんのためにだけでなく、ひとのために生きている。そのことを、そのままじぶんにむかって声にして、語ることばが「私の希い」になりました。


共感の路をひらくために
エンパシームファウンデーション代表 / エンパレット著者坂口 立考
