can’tを言うコツ

4つのポーション(まねるコツ)をあわせると、can の発音が英語らしくなります。

・ポーション(6) 音節のリズム(can=キャンではない)
・ポーション(10) 子音Kの発音(風の音をしっかり出す)
・ポーション(10) 母音æの発音(アとエの中間音を出す)
・ポーション(11) 手本にない音は言わない(最後のT音省略、Stop T)


では、can’t はどうでしょうか?

以下のセリフを言ってみてください。

I can do it.(できる)
I can’t do it. (できない)


意外にむずかしいですね?

canをうまく言えるようになっても、おなじようにcan’tをすると、canに聞こえてしまうからです。

以下の動画を見て、いっしょに言ってみましょう。

can’t はさらに尻上がりのイントネーションがいります。
あえてカタカナで言うと「ケン」の尻上がり音のように聞こえますね。

音声は、肺からの空気がノドの奥にある声帯で振動し、口内で共鳴させ(母音)、舌や歯を使って息をコントロールして(子音)つくられます。
同時に、脳が認知する「音のまとまり」(音節)でリズムをつくり、音を省略したり、抑揚をつけたりします。
このようにすることで、相手に伝えることば(セリフ)になります。

イントネーション(抑揚)は、声帯の振動スピードを急速に変化させることで生まれます。
つまり、声帯のふるえが速くなったり遅くなったりわけです。
これをピッチと呼びます。

ピッチが変化することで感情が表現されます。
たとえば、相手に何かをたずねる時、セリフの最後を尻上がりに言いますが、これはピッチを変化させているのです。

ピッチは意識的にコントロールできません。
感情や気分に応じて自然に変化します。


日本語でもそうですね。
あせって声が上ずるとか、怒ったり泣いたりすると声が変わりますよね。
ピッチが自動的に変化するのです。

場面や情景を想像して、あたかも誰かに話しているように、たずねるているようにセリフを出すと、ピッチ速度が自然に変わります。
これがイントネーションです。

セリフのつもりで演じることがピッチを変えることになります。
「尻上がりに言う」ということを覚えるのではなく、セリフを演じるプラクティスができれば、自然に手本のイントネーションをまねて言えるようになります。

プラクティス「たしかめる」では、手本とじぶんのイントネーションが似ているかをふりかえってください。

似ていない時は、そのセリフの情感がのっていない、ということです。
「えんじる」練習が大切なのは、リズムや発音も心の働きと一緒だからです。

なので、顔の形や口の動きだけでは似てこないわけです。
リズムや発音と心が連動し、演じる練習が重要なのです。

I can’t tell. (わからない)
I can’t believe it.(信じられない)
You can’t have it.(あげないよ)


音節のリズム「Canはキャンではない」(ポーション6-2)
https://ja.empatheme.org/potion-6-2-2/

子音 [K] の音(ポーション10-2)
https://ja.empatheme.org/potion-10-2-13-1/

母音 [æ] の音 (ポーション10-3)
https://ja.empatheme.org/potion-10-3-3/

音の省略 Stop T(ポーション11-2)
https://ja.empatheme.org/potion-11-2-1/

相手に語りかけるようにセリフを演じる(ポーション9-2)
https://ja.empatheme.org/potion-9-2-1/

Let’s check!

can’tの構成要素:リズム、発音(子音、母音)、省略、抑揚 (イントネーション)

イントネーション(抑揚)とは、声帯の振動スピード(ピッチ)を急速に変化させること

セリフを演じるプラクティスができれば、自然に手本のイントネーションをまねられるようになる