身につける心得 / 17.軌跡ふりかえり未来を描け / 軌跡ふりかえり未来を描け

軌跡ふりかえり未来を描け

1日の練習は、たった15〜30分。その後に続く時間は23時間以上もあります。昨日の練習と今日の練習の間。 今日の練習と明日の練習の間。この長い「あいだ」の時間も、実はプラクティスの一部です。

いえ、プラクティスの本質はむしろそこにあります。プラクティスは、練習時間だけでできているのではないのです。この「あいだ」をどう過ごすかーそこに「なりたいじぶん」に到るカギがあります。それは、心を途切れさせないことです。

たとえば、練習しなかった日があったとします。だれに言い訳をする必要もありません。あいだの時間も、練習の時間も、別のことをして、埋めてしまったという事実があるだけです。

だから、「忙しかったからできなかった」と言わないことです。なぜなら「忙しい」というじぶんのことばが、やらないでよい理由を正当化ししてしまうからです。気づかぬうちに、それが習慣し、「忙しい」というたびに、やらないじぶんをつくります。

なりたいじぶんへの道は、途切れない心をつくること。それは「あいだ」の時間に育ちます。人間にはだれしも、認知バイアスがあります。でも、あなたには、それを克服する力が備わっています。
Be a doer.(する人であれ)

そのようにひと言、じぶんに語りかけるだけで、心の糸がつながります。

3歳の子どもでも「〜する人」ということばに強く心を動かされます。Do it (やれ)ではなく、Be a doer(する人になれ) というじぶんへの呼びかけが、私たちの中にある「約束を守る」という、意味の認知スキーマを目覚めさせるのです。

漁師は、海に出られない日には網を修理します。練習できない日があったなら、心の手入れをします。

プラクティスの軌跡をふりかえりましょう。データやフィードバックを眺め、じぶんの変化を感じること。次にやってみようと思うことを描くのです。

Reflect on your trail and sharpen your focus...
(軌跡見て 未来を描き 研ぎ澄ませ)