「a」とか「the」の違いって?

英語で最もよく使われる単語は何でしょうか?

書きことばなら、the
話しことばなら、I または、You

英語では、名詞にaとか、theがつきます。
「英文法」でいちばんはじめに出てくる「冠詞」

ついたり、つかなかったり。
日本語にはないので、むずかしいですね。

母語は、感覚的に身につけているので、どちらをつけるかなどと考えながら話すことはありません。
日本語「てにをは」のような微妙なニュアンスも自然に出てきます。

冠詞。頭にくっつけることば。

なぜ、くっつける?

それは、名詞の前にしるしをつけて、種類を特定する意味合いがあります。

It’s a movie.(それ、映画だよ)
That’s the movie.(それが、話題の映画だよ)

でも、aやtheを発話するのにかかる時間は、ほんの一瞬です。
0.1秒ほどの長さしかありません。
0.1秒(100ミリ秒)以下は、意識では捉えられない時間です。

人間の聴覚は、100ミリ秒以下の単位を意識的に聞き分けることはできません。
aやtheは、無意識と意識の境目にあるわけです。

自然な会話ではaやtheを、つける、つけない、ということを考えながら話すことは、不可能です。
くりかえして身体感覚として覚えるものなのです。

無意識的な、身体に身についたふるまいがことばの姿。
学校で習うような「文法」は、現実の姿を物語る絶対のルールではなく、後から捉え直す時の工夫です。

もちろん、文法の知識は役に立ちます。
が、その一方で、知識は現実の世界で使おうとしても間に合いません。

身体で覚える。
リズムとイメージが(無意識的に)結びつく。

そのようにトライすることで、文法の知識が後から役立ちます。

Let’s check!

何かを認識する時の印が「冠詞」

aとかtheが後から「くっつく」のではない

文法は読み書きのルール。話しことばに文法はない