お手本には「ない音」に気づけ!

英語の音が聞き取れない最大の理由は思い込みです。

実際の音と覚えようとする音が違うからです。
手本のセリフをまねると、自分が脳内でどう音を聞いているかがわかります。

典型的なのは、手本にない音を発音してしまうこと。

まずはこの音声をよく聞いてみてください。

ゲットイットライト。
オーケー、アイゴットイット。

そこまでカナモジ式には言わなかった?
もし、そんなふうに発音していたとしたら?

あなたはお手本が言っていない音を、実は言っています。

お手本には、日本語のカナ文字「ト」 という音がない、のは明らかですね。

実は、そればかりではありません。子音のT音(舌を上の歯茎につけて、息を吐き出す音)すら、ありません

もう一度よく聞いて、まねてください。

Get = ゲットではない
it = イットではない
right = ライトではない
got = ゴットではない

そうです、ネイティブは、音を省略しているのです。

なぜかというと、そのほうが言いやすいから。
そのほうが自然だから。(みんな、そうする)。

セリフ全体のリズムにあわせて、音を省略するのは、英語の典型的な特徴です。
英語特有の話し方。それが英語音の認知形式。
別の言い方をすると「英語耳」です。

「まねをする」なのに、まねていなかった?
「ない音」を言っていることに、気づけます。

文字で覚えた、日本語式の音で、「読んでいた」のです。
「ない音」に気づくことは、英語耳への第一歩になります。

いまあなたは、これまでずっと「it=イット」だと思い込んでいた、その事実に気づいたのです!

常識、慣習、固定観念、思い込み、囚われ。
いろんなことばがありますね。ずっとそうだと思い込んでいたこと。知らなかった、気づいていなかったこと。誰も教えてくれなかったこと。そのことにひとつ気づけると、あとは「一事が万事」でコツがつかめます。

半分のスピードで、もう一度聞いてみましょう。

これからは別の音にも耳を傾けてみましょう。

「it」,「 that」, 「what」,「right」, 「get」, 「got」, 「not」, 「don’t」, 「can’t」「just」, 「great」...

that = ザット ではない
what = ワット ではない
not = ノット ではない
can’t = キャント ではない
get = ゲット ではない
wait = ウェイト ではない
just = ジャスト ではない
great = グレート ではない

「ない音」に気づくと、これまでの「思い込み」を実感できます。
(そして、その気づきが、あなたの耳を育てます)

Let’s check!

1.音が聞こえない原因は、じぶんの脳内にある

2.その典型が「ない音」を発音しようとしている

3.ひとつ気づけると、他もできるようになる