Seed Pattern Practice (2) I like it.
[プラクティスのポイント]
全部を正確に思い出すことではなくて、セリフとイメージのつながりをつけていくことがプラクティスです。挿絵の、身振り手振りの空間イメージを思い出してみましょう。
「ゆだねるプラクティス」は、一字一句おなじように言わなくてもかまいません。思い出せない場合もあるでしょう。
まず、カードのタイトルシードを言ってみましょう。あとでminiプラを見直してみると、あーこれだったな、と思い出します。
うまくいかない体験もまた、プラクティスなのです。そのようにして、じぶんからアウトプットし、それをくりかえすことで、セリフのつながり感、情景イメージが定着していきます。
英語のセンスは、発想のパターンを身につけることです。日本語とはちがう発想パターンです。続けていくうちに、シードのつながり方、その雰囲気を感じ取れるようになります。
[ニュアンスを日本語で]
はじめに、テクストや、日本語の意味をみないでプラクティス。
なれた後に、雰囲気のイメージを結びつけてみましょう。
*
どう見える?いいかんじ?
いいね。笑顔が素敵だよ。
**
これ、つくったの。どうかしら?
うーん、ごめん、よくわからないな。
***
そのことを言ってたのよう。いい考えでしょ?
そうかなぁ。ていうか、そんな気分じゃないんだ。
[ツボノート]
like = 好き(になる)、気にいる、という意味の動詞です。
I like it. は、そのこと(話題にあがっている物事や状態)が気にいっていることですが、日本語の表現としてはなじまない場合があります。「それ、いいね」「ぴったりだね」というかんじです。もちろん、「それ、気に入った!」といったやりとりもあります。
相手にたずねる形のDo you llke it? も、気に入っているか?好きですか?という日本語ではしっくりこない場合があります。今回のパターンで言うと、(じぶんはいいと思うんだけど)あなたはどう思う?という意味あいです。日本語としては、どうかしら?いいでしょ?といった軽いニュアンスです。
I like it. いいと思ってる、Do you like it? いいと思っている?というふうに、考えをセリフにして確認して伝えあう、という使い方は、日本語の感覚とはすこしちがっていますね。そこに、英語のセンス(場の捉え方)が現れているわけです。
逆に、日本語で「相手にどんなかんじで受け止めているか」をたずねる時に、Do you like it? と端的に言うこともできます。場面によって、言い方、声のトーンで、本当にいいの?というニュアンスにもなりますし、また、押し付けている、というかんじもなく、さらりとニュートラルにたずねることもできます。たとえば、お店で試着している時に、店員さんに、Do you like it?と聞かれたら、いかがですか?ぐらいの意味です。日本語から発想して、いかがですか?は、What do you think?は、あまりしっくりきません。「気に入ったかどうか」のポイントに視点があるからです。
likeは、直感的なフィーリングを表現する動詞です。じぶんの直感的な感覚を、素直に語り伝えることで、セリフがつながります。I like it. という表現自体には、それほど特別な意味はなくても、じぶんからこの表現を出すところに英語的な発想があるということなのです。
なお、Do you like it? とたずねられたら、Yes, I do. と答えることも、とても大切なプラクティスです。
相手のつかった動詞にあわせて、Yes, I do. Yes, I am. No, I don’t. というふうに。また、相手が何かをいったら、それにあわせてあいづちをいれることも、英語のやりとりの基本です。I like this one. Oh, do you? というふうに。