トレイル1

かぞえられる力を活かす

ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー。皿の上の果物を全部足すと、ぜんぶで何個ですか?

ちがう果物の実を「足す」の?ラズベリーの実はやわらかいので、半分にわれて数が増えたら?全部つぶしてミックスジュースしたら?考えるのは自由です。小学校ですと、先生にまじめにやりなさいとか、テストだとバツをもらうか、ありそうですね。

考えてみると不思議です。なぜ、ちがうものを足すことができるのか?私たちは、視覚、触覚、味覚で、違いを知っています。その一方で、そういう小さいことは、いったん忘れて、つぶのような「もの」として、抽象化する能力も備わっています。学校では「小さいことは忘れて」答えよと言っていることになります。

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共感の心、あそびの心

下手も絵のうち
そう言われると、すこし励まされますね。ただ、下手でいいから、やってごらんよと言われても、まだ、勇気がいります。誰も見ていない、自分だけのものでさえ、自分は下手だと思うとやれないもの。

私たちは、物心ついてからずっと、「物事を比べて、分ける練習してきました。「うまいか・へたか」「よいか・悪いか」「自分のためか・誰のためか」など、常に「判断」することが身についているのです。

じぶんが生きていくのに、上手も下手もない
「判断」は、生きていく上で必要なことです。「判断」はなくなりませんし、なくなっては困ります。でも、その一方で、何かを「しようとする」時、足かせになります。この「矛盾」は克服できるのでしょうか。

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忘れることを忘れている

外山滋比古さんは、「忘却の効用」ついて説きます。

「知識と思考の量は反比例する。知識がありすぎると、考えない。また、創造力に欠ける。われわれは、情報過多で知的メタボになっている。

物事に時間をかけるのは、忘却の働きを促すということ。それが不要、不純、余計なものを洗い流す。

忘れて忘れて、忘れきれなかったものが思い出。

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チャンスはいくらでもある

ストリートビュー。

インターネットでよく利用される地図検索サービス「グーグルマップ」の機能です。
地図上にじぶんの分身を置くと、たちまち、その場に舞い降りた気分になります。

道路周辺の映像が収められ、路上風景がパノラマ写真のように表示されます。専用に開発された自動車の屋根に搭載した全天球カメラで映像を撮影し、それが道路地図とあわせて編集されたものなのですが、不思議な気分を味わうことができます。

笑い話のような、こんなことがありました。

偶然、実家の近くに兄の車が写っているのを発見したのです。こんなところに、兄がいる!?
写真を拡大してみると、間違いありません。この場所、この車、このシャツの模様!世界広しといえども、兄ひとり。

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静寂の開放感

アルプスの山麓、イタリアのピエモンテ州。

幾重にも重なりあう葡萄畑の丘陵の合間を縫って車を走らせ、ようやくたどり着いた。

煙雨にひっそりと佇む、ロマネスクの修道院。周りに人家はなく、人影も見えない。ゆるやかな谷の傾斜に立つ修道院は全身がレンガ色で、雨にしっとり濡れた屋根の所々が光ってまだら模様に見える。すぐむこうの森は霧に包まれて、その先は何も見えない。

何という静寂だろう。

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人は物語を生きている

La vida no es la que uno vivió, sino la que recuerda y cómo la recuerda para contarla
(生きるとは、人生の出来事ではく、思い出すことである。思い出して、どのように語るかである。)

ガルシア=マルケスのことばです。最後の著作『Vivir para contarla』(生きて、語り伝える)は、生きることと物語をつくることは同じことだというのです。
人は生きる意味を「物語る」ことで生きているー

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