全く神仏を誤解して
己の私利私欲をほしいままにする
道具に使用せんとするやからがある。
宗教門内に迷信的信仰を打ち払って
正しき信仰の起こるようにしたいと思うの一念より
妖怪研究に取りかかった次第である。

現代語で言うと

ことごとく神仏を誤解して、
自分の私利私欲をほしいままにするための、
道具として神仏を利用する悪い奴がいる。
そこで私(円了)は、宗教の中での迷信的信仰を打ち払って、
正しい信仰を起こしたいとの思いから、
妖怪の研究に取りかかったのである。

※井上円了は、「仏教を僧侶や寺院から切り離して学校において改良していくべきだ」と提唱した。

出典:「おばけの正体」・第一二九項