世に妖怪多しといえども
要するに一片の迷心にほかならず。
その迷心を去れば
道徳革新の功
またおのずから期すべし。

現代語で言うと

世の中には多くの妖怪がいると言っても、
結局は単なる迷信に過ぎない。
その迷信を取り除けば、
国民の道徳心が向上することが、
自然と期待できよう。

※井上円了は、迷信は大いに実業の進歩を妨げ、国家の衰退につながると考えた。そこで、近代化を目指す実業に対して、この迷信を排除することは急務であり、これは「妖怪学」の目的であると考えた。

出典:「妖怪学講義」・総論